野田総理の答弁

私は大抵、国会会期中は中継を見ているのだが、久々におっ!と驚くことがあった。
9月15日に行われた参議院本会議で、輿石氏(民主党幹事長)からの質問に対する野田首相の答弁である。

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(書き起こし)
生物多様性保全に向けた決意に関するご質問をいただきました。
生物多様性条約COP10で採択された新たな世界目標である愛知目標を達成するため、国内外の取り組みの強化をいたします。・・・
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愛知ターゲットとは、2010年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で採択された、生物多様性保全・回復に向けた世界目標である。
この目標は、主に2020年までに達成すべきものが示されている。
例えば、2020年までに生息地の損失の速度が少なくとも半減または0に近づき、その劣化と分断が顕著に減少する、や、2020年までに生態系の破壊を促進する補助金などの奨励措置を廃止し、保護再生や持続可能な利用を進めるための措置に改定する、などがある。


日本はCOP10の議長国として、この愛知ターゲットを達成していくために世界をリードしていく責務がある。野田総理の「国内外の取り組みを強化する」という発言は、国内の施策の推進に影響があるだけでなく、国際的な信頼を得るとても重要で意義深いことだ。

私が聞いた発言は、まさにこの答弁の途中、「・・強化する」のところでニュースに切り替わってしまったのだが、実は、この後の発言もとても重要なものだった。こちらはまた後日言及したいと思う。